食品加工工学研究室 について
研究室紹介
今日あなたが食べたもののなかに,私たちの研究成果が入っているかもしれません。
これから研究室を選ぶ学生の皆さまへ
食品加工工学研究室では,皆さんが日頃食べている食品を,どうやって高品質なまま,かつ安全性を確保した状態で食卓まで送り届けることができるのか,といったことを目標にして研究を進めております。食品の美味しさ,食品の安全性を高める研究を一緒にやりましょう!
企業・研究者の皆さまへ
食品加工工学研究室では,各種青果物の高品質な調製・保存・流通技術の開発,品質評価のセンシング技術の開発ならびに,微生物学的な安全性を定量的な評価をもとに予測する技術である予測微生物学をベースにした安全性確保技術の開発を行っております。皆さまのお役に立てるような研究を進めるためにも,お気軽にご意見,ご批判を頂ければ幸いです。
食品加工工学研究室 教授
小関 成樹
私たちの歴史
沿革
研究室の歴史
現在 第6期
小関 成樹 教授(2020~)
第5期
川村 周三 教授(2013~2019)
第4期
木村 俊範 教授(2005〜2012)
第3期
伊藤 和彦 教授(1987〜2004)
各種食品の食味と物理的特性値との関係を明らかにする研究も進められた。青果物および米飯について食味をかなり高い精度で数値化できることを明らかにした。
青果物の品質保持法に関する研究が幅広く行われた。タマネギ,メロン,ジャガイモ,ナガイモ,トマト,グリーンアスパラガス,イチゴ等を取り上げ,温・湿度,空気組成と品質(鮮度)保持期間との関係および温湯による前処理,リコンディショニングおよびMA包装の採用等による品質保持期間の延長を目指した研究を行った。この研究の過程で,低温高湿度条件下での農産物の貯蔵法(特許および伊藤が共同で化学工学会技術賞受賞),エチレンを用いたジャガイモの萌芽抑制法(特許申請中),低温操作によるジャガイモのビタミンCの増加法(特許申請中)等の新しい研究成果が出た。
近赤外分光法を用いた農産物の成分(品質)測定に関する研究は夏賀元康氏(現,山形大学教授)を中心に進められ,現在では大きな広がりを示している。対象農産物(広い意味での)として,リンゴ,ビート,米麦,牛乳等を取り上げて意欲的な研究が行われている。搾乳過程で牛乳の成分と体細胞数を連続的に測定できる機器の開発を行った(特許)。
遠赤外線を熱源とした農産物の乾燥に関する研究を実施した。波長の長い赤外線を用いることにより乾燥速度が大きく,高品質な製品に調製することが可能であることを明らかにした。
また,乳製品(粉乳)の流動冷却,ヒマワリ種子の加工法,玄米の膨化処理法等の研究も進められた。食品の殺菌に関する研究を始めた時期であり,通電加熱による液体食品の殺菌,強酸性電解水を用いたカツト野菜の研究が進められた。
第2期
池内 義則 教授(1979〜1986)
研究室創設初期
吉田 富穂 教授(1966〜1978)
1966年4月に発足した農畜産加工機械学講座の最初の研究テーマは高水分生もみの乾燥方式を確立するための基礎研究であった。高水分生もみのテンパリング乾燥に関する研究を開始した。当講座の開設初期の卒論課題は米麦の乾燥に関するものが多かった。
米(もみ)の乾燥からスタートした研究は麦類の乾燥へと進み,大型もみ乾燥施設の運営上大きなメリットを示す高水分生もみの半乾貯留乾燥方式に関する研究に引き継がれた。米を対象とした研究はとう精(精米)に関する研究に繋がり,玄米の調質条件の究明,無洗米の諸特性については25年前に明らかにした。米に付加価値を加える目的でパーボイルド米の調製に関する研究を行い,膨化米の特性についても検討した。最近はもみの貯蔵条件と食味との関連性に関する研究を行っている。このように当研究室は米を対象として,現在に至る40年間以上も研究を継続している。その後は研究の範囲を「青果物の鮮度保持法の開発」に広げ,先進的な研究テーマとして「農畜産物の廃棄物処理法の開発」を取り上げ,その後の研究室の研究範囲を大きく拡大した。